睡蓮と蓮の違い




 よく混同されて名前を呼ばれる蓮と睡蓮ですが、いったい何処が違うのでしょうか?私も知人等に「あそこの池に蓮が生えてるから行ってみたら?」と言われ、その場所に行ってみると「……これは睡蓮だよ!」って事も(逆バージョンもあります)よくあるし、私の庭にある睡蓮を見て「キレイな蓮だね〜」っと言われる事もしばしば…。ただ、家には蓮と睡蓮が両方あるので「こっちが蓮で、そっちが睡蓮です!ちがうでしょ!」と教えられるんですが、片方の場合は比較するものがなく苦労する時もあります。
 そこでこの場をお借りして?ちょいと説明をしたいと思います。何科の何種とかは私もあまり知らないので、見分け方ぐらいにしておきます。

共通点

睡蓮と蓮は共通点もたくさんあります。そこが混同される原因なんですが…。分類学的には…になると混乱すると悪いので今回はあくまでも「見た目」だけの説明にしておきましょう。蓮と睡蓮は両方とも抽水(ちゅうすい)植物といって、水の底の土や泥に根を張り、水面(水上)に葉と花を展開します。また、花も同じ性質があり、日中に花びらが開き午後になると閉じます(蓮と睡蓮では時間が少し違います)。これを3日繰り返して花の寿命は終わりです。しか〜し、3日間の寿命だからといって心配は無用です。夏場には次から次へと蕾が現れ毎日楽しめますので安心して下さい。


この画像は最盛期の8月頃です。次々咲いてます。


3連咲きを集めてみました。


蓮も蕾がポコポコ出てます。

睡蓮

まずはこの「睡蓮」ですが、決して「水蓮」ではありませんよ!この「睡蓮」にもちゃんと名前の由来があって、花は上記にもあるように開いて閉じてを3回繰り返します。これを人間のサイクルに例えて 日中(開く=目覚める)夜(閉じる=眠る)というところから、「睡眠する蓮」→「睡蓮」なんですって。なるほど納得です。でも、蓮も開いて閉じてはするんですけどねぇ〜?

蓮の由来は…わかりませんが、たぶん蓮の蓮根(レンコン)は土の中では枝分かれしながらも一本につながってます。鉢の中でも数メートルにはなります。これが「連なる草」で「蓮」でしょうか?これはまったくの自論なので決して信じないで下さい。蓮は極楽浄土の花として大切にされてますが、なぜだかわかります?理由は蓮の育つ場所に関係があるんです。蓮は沼等では本当に汚い泥のようなところに咲いてます(もちろんキレイなところもありますが)。この汚い泥の中からなんとも可憐で清らかな花を咲かせる事が仏教の教えに似ているんだって誰かに聞きました。事実かどうかは不明ですが…。

睡蓮と蓮の見分け方

ここから本題の見分け方です。育つ環境はいっしょなので葉っぱや花についてみていきましょう。

葉について

葉っぱです。睡蓮も蓮も葉は円形です。でもよく見るとちょっとちがいます。睡蓮は基本的に葉に切り込みが入りますが、蓮には入りません。

←睡蓮 ←蓮
←睡蓮 ←蓮

他の特徴ですが、睡蓮は、班入りの葉や赤い葉なんかがあります。(下画像)

蓮の葉は多少の濃淡はあっても葉色は緑のみです。ただ蓮の葉には面白い特徴があって、なんと葉が防水加工のように水をはじきます。その為、昔の子供は蓮の葉を傘にして遊んでいたそうです。

←ほ〜ら、この通り水がコロコロ転がります

蓮の立ち葉
最大の見分けポイントは蓮の「立ち葉」です。蓮は春先になると葉っぱを出し始めるんですが、まず「浮き葉」という葉が出てきます。

この状態がけっこう睡蓮と似ているので間違えやすいです。浮き葉は睡蓮と同じように水面に葉が展開しますが、蓮の葉は切り込みがなく円形なので、よく見れば違いがわかるはずです。浮き葉が水面を覆い尽くすといよいよ「立ち葉」の登場です。立ち葉は文字通り葉が立ちます。浮くんじゃなく立つんです!

この状態を見れば、もう誰が見ても蓮でしょう。睡蓮の葉はこんな風に上に上がりません!

花について

続いては花です。

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